最終列車

「もう帰れない電車でしょう 

飛び乗ったってどこに行くつもり?」

 

それは…独り言になった。

あなたごと消えた。

 

反対側の最終列車

引き裂かれた顔でガラスに映った女

無事を祈り泣いてみれば

行き場のないハーモニクスは耳で踊る

 

 


「もうかがれないほつれでしょう

手に取ったっていつかなくしちゃう」

 

それは…友達が言ってた。

現実になった。

 

パッチワークほどの布もなく

ただ縫い合わせる技術もなかったことを

羊を数え過ぎる夜に

責めるように思い出しては目を瞑る

 


 

最終列車に乗る度に

引き裂かれた顔の女が蘇るの

よく似た後ろ姿も

幻聴だった「ただいま」も名前も全部嘘だ

もう帰れない…

 

「もう帰れない電車でしょう

飛び乗ったってどこに行くつもり?」